大動脈瘤について

私たちの体にある大動脈は、心臓から押し出された血液を全身に送るための太い血管で、左心室から胸腔内を通って横隔膜までを“胸部大動脈”、横隔膜から下を“腹部大動脈”と呼ばれていますが、内膜、中膜、外膜という3層で構成されているこの血管の壁が瘤のように膨らんでしまうことがあります。

 

瘤ができてしまう原因は不明ですが、高血圧の人や家族に大動脈瘤の病歴があると出やすいことから遺伝的要素が強いのではないかと言われています。

 

この瘤は“大動脈瘤”と言い、その殆どは血管の弾力性が失われることによって血管が血液の圧力に耐えられなくなって起こるもので、血管壁には何の変化も見られない“真性大動脈瘤”と血管壁に孔があいて膨らむ“仮性大動脈瘤”、そして層になっている壁が2枚に裂けてしまう“解離性大動脈瘤”とがあり、いずれも瘤が破れると大出血を起こしてしまう怖い病気ですが、解離性大動脈瘤以外は初期症状がないために定期健診の胸部X線検査で偶然に発見されるケースが多いようです。

 

胸部大動脈の径は正常な人で約2.5cm、腹部大動脈の径は約1.5~2cmと言われ、いずれもこれが拡大して2倍以上になると破裂の危険性が高まるために手術による治療が必要となります。

 

大動脈瘤の手術には、“人工血管置換術”と“ステントグラフト内挿術”という人工血管を使ったカテーテル治療とがありますが、医療技術が進歩した現在でも“大動脈瘤”の手術は非常にリスクの高い手術の1つで、成功率は90%程度とも言われ、これが破裂が起こってからの緊急手術となると成功率は60~80%程度に落ちてしまいます。

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